二つ目は、水道事業の開始から既に60年以上が経過している荒尾市水道事業において、水道管や関係施設の老朽化や耐震化の現状について、御説明をお願いしたいと思います。
三つ目は、水道事業の財政状況についての質問です。昨年、新たに更新し、公開された荒尾市
水道ビジョンを拝見いたしました。この
水道ビジョンの中で、施設の
老朽化対策や安全面の強化対策など、今後の施策も計画されている内容のものでした。その中で、財政状況の見通しとして、掲載がなされているところで、何点か気になるところがありましたので、取り上げさせていただきます。
まず、老朽化した施設の更新ペースを上げていくため、資本的支出は、今後、増加していくとされています。それから、民間企業もそうですが、公営企業において、黒字・赤字を判断する上で重要な収益的収支においても、2年後の令和3年度には収益と費用が逆転し、事業の赤字が発生すると予測されています。さらに、事業運営の貯金ともいえる
内部留保資金も数年後には底をつくという内容も記載されております。先ほどもお話しましたが、全国の水道事業が抱える問題として、施設の更新は控えているが、人口減少などによる
使用料収入の減少による財源不足が荒尾市水道事業においても起きているのではないでしょうか。
そこで、お聞きしたいのですが、水道事業の現在、そして、今後の財政状況について御説明をお願いいたします。
本日の質問の2番目として、
市民サービス向上に向けた取り組みについて、2項目について質問をさせていただきます。
特に、2番の覆面診断という言葉だけのイメージでは、どのような印象を持たれたかわかりませんが、
抜き打ちテストなど個人に対する評価を求めるものではありません。加えて、ここ数年、荒尾市役所では職員さんの対応が非常によくなったと市民の方から声を聞かせてもらうのも事実でございます。近隣の自治体より抜きん出て住んでよかったと思えるような荒尾市でありたいとの思いからですので、御了承願いたいと存じます。このことを冒頭申し上げ、質問に入ります。
公務員の仕事は、民間で働く場合とは異なり、自社の売り上げや利益を追求することではなく、それよりも仕事をすることにより、地域やそこに住む人たちが安心して快適に暮らせる環境をつくること。地域が元気になっていくための力になれることは、
公務員ならではのやりがいではないでしょうか。また、地域密着型の仕事が多いため、直接市民の方の声を拾い上げる機会も多々あることから、市民の確かな反応を得ながら仕事に取り組んでいく充実感や喜びも生まれてくることと思います。
しかしながら、その距離の近さが公務員という仕事の特徴の一つであり、やりがいや喜びである一方、厳しさにつながることもあります。持ち込まれるさまざまな要望の中には、相談者本人にとっては切実なものでもノーと言わざるを得ない受け付けられない理由や、状況を説明してもなかなか理解してもらえず、激しく攻撃されたりすることもあるかと思います。職務においても、一般行政職についておられる職員さんは、大体3年から4年ごとに人事異動があり、政策企画、産業振興、環境整備・保全、福祉、教育、観光、
まちづくりなどの幅広い分野の業務を手掛けることになり、着任後、直ちにエキスパートとして職務に当たらなければなりません。
荒尾市職員として採用がなされ、歴代市長からそれぞれの時代にあった訓示を受けてこられたことと思いますが、その中では、公務員としての心得や使命感を持って、地域や住民が幸福を得られるよう、職務に精励されるようにとのお言葉があったことかと思います。庁舎内外でさまざまな業務にあたられており、御苦労もあるかと存じますが、荒尾市の幸福度がさらに上がっていきますよう、今後も職務に当たっていかれることを望みます。
一つ目の質問に、
市民サービスのさらなる向上を目指すとして、講習会や研修会の実施について挙げさせていただきましたが、荒尾市では新
職員研修会をはじめ、就任後も講習会、研修会を行っておられることと思いますが、どのような取り組みをされておられるのか、また、その成果についてお伺いします。
二つ目に、
接遇サービスの向上を図るために、
ブラインドチェック、先ほど申しました覆面診断を導入している自治体もありますが、本市においても検討されてはいかがか、お考えを伺います。
まず、
ブラインドチェックの内容について、少しお話しますが、研修会社の診断員が市民役に扮して、市役所の窓口や電話などで問い合わせを行うものです。
問い合わせ内容につきましては、一般的なもので、説明を要する
クレームケース等は行いません。また、
診断ケースは事前に設定し、執行部等に提案された後に行われ、診断を受けた職員の氏名等につきましては、窓口、電話とも公表はされません。その後に報告会を実施し、全体の傾向と各職場で伸ばしてほしい点と注意してほしい点を、第三者の立場より診断結果を執行部に報告するというものです。そのことにより、各職場の状況を把握し、
接遇サービスの向上につなげるものでございます。
この
ブラインドチェックは、民間企業の多くで実施されておりますが、現在は自治体でも実施傾向にあり、複数年にわたり実践されている自治体もあるようです。冒頭申し上げましたが、この接遇診断は、個人に対する評価を求めることではなく、接遇を審査することにより、
市民サービス向上につなげるものであります。本市でも御検討いただき、導入されてはいかがかと思うのですが、お考えをお聞かせください。
以上、壇上からの質問を終わり、降壇いたします。
4:◯議長(安田康則君) ◯議長(安田康則君)
宮崎企業管理者。
〔
企業管理者宮崎隆生君登壇〕
5
:◯企業管理者(宮崎隆生君)
◯企業管理者(宮崎隆生君) 石崎議員御質問の荒尾市水道事業についてお答えいたします。
初めに、1番目の先進的なモデルといわれる荒尾市
水道包括委託についての一つ目、先進的な
取り組み内容と、二つ目、これまでの振り返りや評価につきましては、関連がございますので、続けてお答えいたします。
まず、本市が取り組んでいます包括委託につきまして御説明をいたします。
これまでも経営安定のため、窓口や検針の営業業務や施設の運転管理、保守点検の
維持管理業務を個別に業務を委託し、経営に努めてまいりました。しかし、今後の
給水人口減少による料金収入の減少や老朽化による施設更新、維持管理に必要な技術の継承など、多くの課題も抱えていたところでございました。
このような中、平成23年度に改正されましたPFI法の
民間提案制度を活用し、水道事業の経営課題について解決策を官民合同で検討を行い、具体的な方向性の成果を
公民連携検討書として、
民間事業者から市へ提出され、さらに検証を行った提案書をもとに、事業化へと進めたところでございます。
現在の
業務委託内容は、これまでの営業業務や
維持管理業務の
個別業務委託を含め、管路設計や建設、修繕の
設計建設業務、さらには
水道ビジョンの策定や水道施設における資産の老朽化を把握し、効率的な維持・修繕の更新計画による投資への平準化と収支計画を併せ持つ
アセットマネジメントの策定など、
経営業務支援までも包括的に平成28年度から令和2年度までの5カ年の業務委託となっております。
このような管路設計、建設業務や
経営業務支援まで含めた幅広い業務内容の包括委託は全国でも例がなく、
荒尾モデルとして全国の自治体、関係団体などより、数多くの視察や講演依頼を受けているところでございます。このような
先進的取り組みや大牟田市との広域的な共同事業、また、これまでの経営状況が評価され、
優良地方公営企業として、総務省より表彰を受けたものでございます。
今回の包括委託によるこれまでの評価でございますが、昨年度に包括委託の取り組みの効果や課題について内閣府や国土交通省、厚生労働省が一体となった
上下水道分野における事業診断による経営の
効率化促進事業の事業採択を受け、調査を行いました。この調査は有識者からの意見や
料金窓口利用のお客様、
水道工事店などからのアンケートの結果をもとに、これまでの取り組みに対する事業診断や、これからの長期的課題の整理を行い、改善策について検討する
経営改善診断として検証いたしたところでございます。
検証結果といたしましては、包括委託に関係する企業における技術職員数の増強、BCP(
事業継続計画)の策定や非常時における
官民合同訓練の実現、また、
窓口利用者への
アンケート調査では、満足度も向上しているとの結果から、技術の継承やサービスの向上など、効果は出ていると評価されたところでございます。
三つ目の、
コンセッションなどの民営化に近い手法との違いでございますが、まず、民営化は自治体の事業認可を廃止し、
民間事業者が認可を受け、事業を行うもので、事業が
民間事業者へ移管となるものでございます。
コンセッションは官民連携の一つの手法で、資産の所有権は自治体に残したまま運営権が
民間事業者へ売却されることから、民間資金を活用した
公共サービスの充実や新たなビジネスなどが期待されておりますが、官民で設定される上限値内であれば、
民間事業者の裁量によって、料金設定ができるといった手法でもありますことから、
上下水道事業におきましては、
公共サービスへの適用について、全国レベルでその是非について問われているところでございます。
本市では、市が責任をもって事業を行う中で、設計、施工、維持管理や窓口などの業務、
経営業務支援について、包括的な業務委託を行っておりますので、
コンセッションのような運営権は
受託事業者にはないところが大きな違いでございます。
次に、2番目の水道管や施設の老朽化、耐震化の現状についてお答えいたします。
初めに、水道管路の老朽化の状況につきましては、平成29年度末の数字でございますが、
法定耐用年数40年を経過した管路は、全延長439.4kmのうち、7.9%でございます。しかし、漏水が多い路線を優先的に更新を行っておりますので、老朽管の更新は進んでいない状況でございます。
次に、管路の耐震化の状況でございますが、耐震化では、重要な管路である水源から浄水場まで原水を送る導水管、浄水場から配水池まで浄水を送る送水管、管径150mm以上で配水池から宅内までの配水本管の基幹管路約128kmが対象となっております。
耐震化の状況を把握する数値といたしましては、管自体の耐震性能の整備状況を示す耐震化率と、管が埋設された地盤が良好な地盤で、耐震性があると評価できる管も含めた
耐震適合率がございます。この全国平均値は耐震化率が24.9%、
耐震適合率は39.3%で、本市の耐震化率は20.4%、
耐震適合率は46.7%となっておりますので、全国と比べてみますと、耐震化率が若干低い状況でございます。
また、
水道関連施設におきましては、耐震及び劣化診断において、屋形山配水池にある配水池一つと
八幡台水源地の浄水池の一つが耐震性に劣り、適切な対応が必要となっております。
水道関連施設のより効率的な補修が可能となるように、現在、進めています
アセットマネジメントをもとに、対応を図っていきたいと考えております。
次に、3番目の水道事業の財政状況についてお答えいたします。
まず、現在の状況について御説明いたします。本会議での
水道事業会計の決算にもございましたように、平成30年度は前年度より給水人口が500名ほど減少いたしておりますが、1億726万7,000円の黒字となっております。しかし、本市では50年後を見据え、昨年度に10年間の取り組みについてまとめた
水道ビジョンにおいて、議員も御心配されております
水道使用料収入につきましては、人口減少に伴うものに加え、洗濯機やトイレなど、節水器具の普及も進んでいますことから、本市でも減収傾向にあると分析いたしております。
また、先ほど紹介いたしました
アセットマネジメントにつきましては、策定中でございましたので、今回の
水道ビジョンには、施設すべての更新にかかる費用の計上までにはいたっておりませんが、見通しといたしましては、令和3年ごろには赤字へと転落していくのではないかと推測いたしております。
今後、さらに厳しい経営環境を迎えることとなりますが、完成する
アセットマネジメントをもとに、財政状況を踏まえた更新計画を立て、経営安定に努めてまいり、市民の皆さまに安心で安全な水の供給に努めてまいります。
以上でございます。
6:◯議長(安田康則君) ◯議長(安田康則君) 浅田市長。
〔
市長浅田敏彦君登壇〕
7:◯市長(浅田敏彦君) ◯市長(浅田敏彦君) 石崎議員、2番目の御質問の1点目、
市民サービスのさらなる向上についてお答えをいたします。
まず、
市民サービスを向上するためには、直接市民の方と接する際の対応力を磨く接遇研修と、
市民サービスの向上につながる施策を企画、立案できる人材を育てる人材研修という面がありますが、私からは人材育成の観点からお答えをさせていただきます。
本市におきましては、目指す将来像の実現に向け、組織や人材、財務など行財政運営の面で政策推進を支える荒尾市
行政経営計画を本年2月に策定をいたしました。その中で、市役所組織が目指す姿を初めて経営理念として明文化し、現場主義の徹底と
市役所イノベーションと定めました。これは、常に市民の目線や価値観に基づき物事を捉え、各部署の対象となる人や団体、地域など、現場の声を踏まえて十分議論するなど、現場主義を徹底しながら、新たなチャレンジや改革に積極的に取り組むことができる組織、体質へと変革し、職員自身の意識改革を行う
市役所イノベーションに取り組むものであります。
また、この計画の中で、社会情勢が刻々と変化する中において、地域の新たなニーズに的確に対応できる職員を育成するため、新たな価値を創出する人材の育成、強化という方針を立てております。このような方針のもとに、人材育成のための研修等の参加につきましては、
中央研修機関であります自治大学校や
市町村アカデミーをはじめ、熊本県
市町村研修協議会などによる
専門分野研修、
階層別研修などに積極的に参加しており、政策の企画・立案や各分野の運営を行うために必要な知識、技能の習得に重点を置いた人材育成を行っており、国や自治大学校の研修修了後には、職員向けに報告会を開催し、庁内へのフィードバックも行っているところであります。
昨年からの新たな取り組みといたしまして、
早稲田大学マニフェスト研究所が主催いたします人材のマネジメントに、3人1チームが年間を通じたカリキュラムに参加をしております。この研究所が目指すものは、それぞれの地域の持つ可能性を発見し、従来の枠にとらわれない発想で、それらを強力に生かしていく
地方創生時代の職員・組織をつくることであり、本市からの参加は2年目を迎えていますので、その研修の効果を本市における具体的な成果へつなげられるよう、研修後もしっかりと生かしていきたいと考えております。
また、職員の外部への派遣といたしましては、現在、国や県、被災地などに積極的に派遣をしており、庁内で習得できない高度な専門的な知識、技術を学び、幅広い経験と高い見識を醸成することで、客観的に本市の状況を見ることができる職員の育成にも取り組んでいるところでございます。
さらに、経営理念を踏まえました人材育成面での具体例を少し申し上げますと、予算編成におきまして、所属を超えて、誰でも新規事業を提案できる制度の導入や、市が策定する全ての計画に女性職員の視点を生かす
女性シンクタンク事業の創設、職員が地域に入って一緒に持続的な地域づくりを考える
地区担当職員制度の実働などを推進しているところでございます。
ただいま申し上げたような取り組みをとおして、市役所の使命は、市民の幸せづくりであるということを自覚し、そのために、職員として何をすべきか、何ができるかを常に考え、市の将来を見据えたチャレンジや市民に寄り添った温かい対応ができる職員の育成と組織力の向上に努めてまいります。
以上でございます。
8:◯議長(安田康則君) ◯議長(安田康則君)
石川総務部長。
〔
総務部長石川陽一君登壇〕
9
:◯総務部長(石川陽一君)
◯総務部長(石川陽一君) 議員の2点目の接遇に関する御質問にお答えいたします。
職員の職場における接遇につきましては、
行政サービスの土台となる基礎力、基礎的な能力であり、職員一人一人が、市民全体の奉仕者としての職責を自覚し、相手の立場を思い、接することで市民の皆さんとの信頼関係が構築され、
行政サービスの質の向上に大きく寄与するものと考えております。
そのような認識のもと、接遇に関する職員向けの研修としましては、まず、採用1年目の職員を対象にして、毎年度、熊本県
市町村職員研修協議会が実施する
新規採用職員研修を受講させ、他の自治体の職員と一緒になって、
ビジネスマナー、電話や窓口での応対など、接遇の基本を習得させるように努めているところでございます。
また、同協議会が実施する研修の中には、専門研修として、
サービス向上研修や
クレーム対応研修があり、窓口業務を担当する職員など、接遇の
スキルアップを希望する職員に受講させております。
一言で接遇といいましても、身だしなみ、挨拶、表情や態度、親切な対応、言葉遣い、説明のわかりやすさなど、さまざまな要素から構成されます。そのため、接遇は一朝一夕にではなく、習慣として身に着けるべきものでありまして、所属する職場において、課長や係長など、監督者の適切な指導のもと、日々の業務を通じて、接遇の技術を磨くことも職場研修の重要な一つであると捉えております。接遇の向上を継続的に図るためには、常日ごろから自分自身の接遇について、特に不十分な点を客観的に把握することが必要になってまいります。
議員に御提案いただきました
ブラインドチェックは覆面診断とも言われ、職員全体の電話や窓口応対での接遇状況を第三者が調査し、改善すべき点など、その実態を把握する方法として、直接的で非常に有効な手段の一つであることは認識をしております。
しかしながら、第三者を通じ、現在の接遇状況を把握することについては、ほかにも、より身近で、個別具体的な方法としまして、市民の皆さんから得られる声の存在があります。職員の接遇に対するお褒めの言葉や苦情などの声に加え、今年度から開始した
地区担当職員制度により、地域住民の皆さんの声を直接お聞きし、さまざまな御意見に対して、日々の業務の中で対応する機会がふえてきております。まずは、そのような市民の方々から直接寄せられるさまざまな御意見をもとに、組織で共有し、熊本県
市町村職員研修協議会の研修の活用に加えまして、具体的な接遇の研修も定期的に実施することで、組織全体の継続的な接遇の向上に努めてまいりたいと考えております。
市民の生の声は組織にとって財産であり、その真摯な対応を通じて、強い信頼関係を構築できる機会にすることができます。そのような状況を踏まえまして、覆面診断は、今後、組織全体の接遇の向上がなかなか進まなかった場合に、一つの御提案と受け止め、今後の検討課題としたいと思っております。
今後につきましても、接遇の向上にゴールはございませんので、職員の人材育成とあわせ、組織全体の接遇の向上に引き続き取り組んでまいります。
以上でございます。
10
:◯石崎勇三君
◯石崎勇三君 御答弁ありがとうございました。それでは、幾つか再質問させていただきたいと思います。
まず、1番最初の水道事業の件につきましてですけれども、これまでの事業の取り組みとか経営状況が評価されて、
優良地方公営企業として表彰を受けたという御説明でございました。
先ほどの答弁では、民営化や
コンセッション方式、これらは
上下水道事業において、
公共サービスの適用について全国レベルで是非が問われていると。そこで、明確にしておきたいのは、自治体の事業認可を廃止し、経営権を民間が持つ民営化、運営権や料金設定などの裁量権を持つ
コンセッション方式とは違い、荒尾市の包括委託は、料金改定の判断や決定といった料金設定を委託事業受注者は一切できないとの理解でよろしいでしょうか。
11
:◯企業管理者(宮崎隆生君)
◯企業管理者(宮崎隆生君) 料金設定につきましては、現在の包括委託の場合は、
受託事業者側には設定権はございませんので、市の判断により決定をしていきます。それで、
受託事業者での料金の改定はできないということでございます。
12
:◯石崎勇三君
◯石崎勇三君 なぜ私がこのことを明確にする必要があるかといいますと、1980年代に、フランスのパリを中心に、世界各地で水道事業の民営化が進められてきました。その結果、水質の悪化や水道料金の大幅な値上げという最悪の事態を招いたケースも少なくなかったわけであります。
実際、パリの水道料金は、民営化が始まってからの水道料金ですけれども、1985年から2008年までの間に、実に175%も上がってしまったということで、さらには、2010年には再公営化がなされた経緯があると。
では、元に戻せばいいんじゃないかという声も一部あるみたいですけれども、ただし、再公営化はそんな単純なものではないと。譲渡契約期間中で行えば当然違約金も発生するし、投資家の保護条項に抵触する可能性も高いということでした。実際、ドイツのベルリンでは再公営化を果たしますが、企業から運営権を買い戻すために13億ユーロ、約1,690億円という莫大なコストがかかってしまったと。今回の
改正水道法が推奨する
コンセッション方式ですけれども、運営権を民間に譲渡するため、
水道民営化の先駆けになるとの危惧する声もあるからでございます。
そこで、お聞きしますけれども、現在の包括委託の契約期間が令和3年の3月で終了するわけですけれども、その後の事業運営をどのようにお考えか。職員による運営に戻すのか、現在の包括委託を更新するのか、それとも、さらに進んだ
コンセッション方式を行おうとしておられるのかお聞きします。
13
:◯企業管理者(宮崎隆生君)
◯企業管理者(宮崎隆生君)
水道包括委託の今後の方針ということで、次期事業におきましても、官民連携による包括委託での事業運営を継続していく予定でございます。また、
コンセッションの導入につきましては、運営権など、まだまだ整理がされていない部分も多いところがございますので、現段階では行ってはいかないという方向でおります。
14
:◯石崎勇三君
◯石崎勇三君 ありがとうございました。
今の答弁の中で、運営権などの整理もされていない部分が多いから現段階では行わないという考えということでしたけれども、それでは、そういった項目が整理がついたときは、そうなっていくんでしょうか。ちょっとそこのところをもう1回お聞きします。
15
:◯企業管理者(宮崎隆生君)
◯企業管理者(宮崎隆生君) 運営権などが整理された場合ということでございますけれども、運営権となりますと、本当に本市で見合うものかを十分精査する必要があると思いますので、まずは検討段階に入る前の精査が必要になってくると思います。
16
:◯石崎勇三君
◯石崎勇三君 それでは、現時点では、検討することも行わないということでよろしいんでしょうか。
17
:◯企業管理者(宮崎隆生君)
◯企業管理者(宮崎隆生君) 現段階では行わない予定ではおります。
18
:◯石崎勇三君
◯石崎勇三君 わかりました。それでは、次の質問をさせていただきます。
次は、水道管や関係施設の老朽化、耐震化の現状についてお聞きしたいと思います。
まず、全延長のうち、
法定耐用年数40年を経過した管路が34.8kmで、水道管の老朽化率が7.9%。また、
耐震適合率は46.7%の状況であるということだったろうと思います。関連施設では、耐震化が一部では実施されておりますけれども、劣化にいたっては、全ての施設で著しい状態であるという答弁だったろうと思います。全国平均で、
耐震適合率だけ見ると高い状況であるのかもしれませんけれども、老朽化もこれからどんどんどんどん進んでくるかと、上がってくるかと。
耐震適合率が下がってくるといいますか、老朽化が進んでくるかなというふうにちょっと心配しているところです。
これは、財政面にも関係していきますけれども、財政面については、これは後でまたお聞きするとしまして、施設の更新などが現在進められている
アセットマネジメントをもとに対応を図っていきたいとのことのようでしたが、これからの老朽化や耐震化について、やはり、ある程度きっちりした計画性を持っていかないと、と思うわけでございます。そのような計画は作成しておられますか。お聞きします。
19
:◯企業管理者(宮崎隆生君)
◯企業管理者(宮崎隆生君) 老朽化、耐震化の計画につきましては、現在の包括委託の中で、施設の再構築計画を含んだ
アセットマネジメントの作成を進めております。また、その策定の中では、災害時に重要な病院関係ですね。医療関係、避難所、人命の安全確保が特に高い施設に関する水道管につきましては、優先的に耐震化は進めてまいりたいと考えております。
20
:◯石崎勇三君
◯石崎勇三君 優先度ですね。先ほど病院とかの拠点を先に耐震化を進めていくと。でも、急急に耐震化にしなくちゃいけないと、その以外のところもあるかと思うんですけれども、それは
アセットマネジメントを策定して、それをきっちりしていくという理解でいいですね。はい、わかりました。
それじゃあ、ちょっと質問を先に進めさせていただきます。
それから、もう一つここでお聞きしたいのが、そういった計画を立てられていくわけですけれども、これでやはり、企業局職員さんの必要な技術力の継承ということで、本年7月に行われました産業建設常任委員会の勉強会のときに、企業局の組織表もいただきました。その中で、包括委託を始められた際に、職員数も随分と削減がされております。現在も委託に関する管理・監督は職員の方がされていると思うのですけれども、今後も管理・監督を行う上で、職員に必要な技術力の維持、その継承といいますか、その対策ですね、これをどうお考えか、ちょっとその点もお聞かせください。
21
:◯企業管理者(宮崎隆生君)
◯企業管理者(宮崎隆生君) 職員に必要な技術力や維持、その継承ということでございますけれども、委託に関します管理・監督は重要な業務ということで認識しております。この技術の継承につきましては、人為的な部分もございますことから、これは市長部局との人事ローテーションといった、避けては通れないものもございます。それで、現段階での継承策が、確立ができるところは整理をしまして、また、次期事業検討業務の中でも整理を行ってまいりまして、随時対策は図ってまいりたいと考えております。
22
:◯石崎勇三君
◯石崎勇三君 その点も、しっかり策定していただきたいというふうに思います。ちょっと今から財政状況の質問のほうに移らせていただきたいと思います。
最後の3番の荒尾市水道事業の財政状況について再質問をします。
先ほども質問でもしましたけれども、計画性をもって耐震化などの工事を行っていくには、それに見合った財源も必要になってきます。
水道ビジョンの中でも掲載してありましたけれども、先ほどの答弁でも、あと2年後の令和3年には赤字へと転換していくのではないかとの予測を言われておりました。
今回の水道事業の質問の冒頭にも言いましたけれども、全国ニュースになっていた水道事業の現状、設備更新にかかわる費用を捻出できない状況にあるわけですけれども、これは荒尾市でも同じことが言えるのではないでしょうかと。
1番の課題は、やっぱり、人口減少に伴う給水収益の減少に加えて、老朽化した水道管や施設の耐震化にかかる費用、生じる財源不足ですね、これをどうやって補っていくかということです。先ほどの答弁では、今後もさらに厳しい経営環境を迎える、官民連携の強化を図り、経営安定に努めてまいるとのことでしたけれども、荒尾市
水道ビジョンの中でも、収益的収支が赤字となることから、令和3年度以降の水道料金値上げは避けられない見通しとなっているとのことでした。
そこで、単刀直入にお聞きしますが、水道料金改定というものも今後の計画の中にありますか。
23
:◯企業管理者(宮崎隆生君)
◯企業管理者(宮崎隆生君) 料金改定につきましては、これまでの水道事業を取り巻く経営環境の変化はありましたけれども、利用者の皆さまの御協力もありまして、平成3年度から改正はいたしておりません。しかし、これまでも御説明いたしましたとおり、施設の老朽化や耐震化にかかる費用は多額となります。安心で安全な水をお届けし続けるためには、現在も職員一丸となって努力をいたしているところでございますが、いずれかは水道料金の改定をせざるを得ないと思っているところでございます。
24
:◯石崎勇三君
◯石崎勇三君 本日の質問ですね、冒頭言いましたけれども、当然、蛇口をひねればいつも安心な水が飲めるのが今、当然な世の中でございますけれども、そういった安心・安全な水を供給し続けるためには、水道料金改定もやむを得ない状況にきつつあるのかなということですね。
本日は、一般質問で水道事業の現状をお聞きしたところですので、今の現時点では判断材料も不足しておりますので、料金改定そのものに対しての賛否を申し上げることはいたしません。いたしませんけれども、もしそうなった場合に、水道利用者であり、水道料金の支払いをされる市民の方の理解、これをどう得るかということが重要だとは考えます。その辺の周知の仕方、これについてはどうお考えか。
25
:◯企業管理者(宮崎隆生君)
◯企業管理者(宮崎隆生君) 市民の方々の理解についてでございますけれども、企業局でも、現在も事業状況や今後の事業運営方針など、出前講座などで説明する体制は整えております。必要なときがきましたら、そのときの必要に応じた広報、周知活動を行いまして、利用者の皆さまの理解を深めてまいりたいと思っております。
26
:◯石崎勇三君
◯石崎勇三君 その点はしっかりよろしくお願いします。
それと、もう一つ。現在の料金改定の時期、またはどれぐらい上げなければならないのか、現時点で、もしわかっていることがあれば聞かせてほしいんですけれども、いいでしょうか。
27
:◯企業管理者(宮崎隆生君)
◯企業管理者(宮崎隆生君) ただいま現状における収支計画の策定を行っております。この計画をより詳細に分析、検討を行った後の段階で、料金改定の時期や額なんかは決まってこようかと思います。まだ、途中の段階でございますので、いつとはまだ言えない状況でございます。
28
:◯石崎勇三君
◯石崎勇三君 ちょっと時間がだんだん迫ってきましたので、水道事業の料金改定もいろいろこれから計画されていくんでしょうけれども、本日は水道事業の現状ということで質問させていただきましたので、水道のほうの質問はこれで終わらさせていただきたいと思います。
次に、2番目の
市民サービス向上に向けての取り組みについて、要望を含めた再質問をさせていただきたいと思います。
先ほど、浅田市長からいろんな取り組みをされていることをお伺いさせていただきました。外部の派遣であったり、被災地への派遣、それから、
市役所イノベーション。そのためにはどうするかということで、まずは市民目線で現場主義の徹底を図っていくということで言われておりました。また、研修の面においても新規採用研修ということで、1年目にされているということで、それも私が聞いたのは3年と5年にも、採用された後に、3年、5年も研修をされているということをお伺いさせていただきました。その中で、やはり、
接遇サービスの向上ということでお聞きさせていただきました。
ちょっとここで、講習会、研修会の取り組みという点から、例えば、臨時雇用の職員さんなどの非正規職員さんと正規職員さんの雇用状況、この内訳をちょっと教えていただきたいと思います。
次に、3点目の自主防災組織の状況についてお答えをいたします。
自主防災組織につきましては、平成25年の災害対策基本法の改正に伴い、自主防災組織の充実や自発的な防災活動の促進を図ることなどが明確に規定をされました。本市では、それまでなかった自主防災組織の設立を促進するために、平成18年に自主防災組織活動助成金制度を設け、地域に必要な物品などの購入費用を助成しているところでございます。その結果、現在の組織率でございますが、約81%の設置となっております。設置も進んでおりますが、避難所の開設訓練や出前講座によります防災の勉強会などの開催も年々増加をしておりまして、地域の中で防災への取り組みが浸透しつつあると感じているところでございます。
また、今年度から、地域コミュニティにおける共助を推進し、自主防災組織の活動を活発化する目的で、地区防災計画の策定の支援を開始いたしました。これは、地区の皆さんが、みずから考えみずからつくる地域の特性に合った計画でありまして、本年度は各地区協議会から推薦を受けた22の自主防災組織をモデル地区として策定する予定にしております。来年度以降、全ての自主防災組織が策定できますよう、計画的に進めていきたいと考えております。
この計画により、平常時の活動や防災訓練、災害時における対応の指針となり、被害の防止や軽減につながることを願っております。本市といたしましては、今後もこうした各種防災事業を通じて、自助・共助・公助のそれぞれが連携して地域防災力の向上を図るとともに、現在取り組んでおります市民への防災情報の伝達システムや様々な防災情報を集約する総合防災システムなど、ハード・ソフト両面から防災対策の充実強化に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
65:◯議長(安田康則君) ◯議長(安田康則君) 田上副市長。
〔副市長田上 稔君登壇〕
66:◯副市長(田上 稔君) ◯副市長(田上 稔君) 前田議員の御質問の3番目、乗合タクシー・
相乗りタクシーについてお答えをいたします。
まず、最初のほう、乗合タクシーの現在の状況についてでございます。
府本地区、平井地区全体では、平成30年9月末現在で、登録していただいている方が923人、年間の利用者が延べ8,185人となっております。
もう少し細かい地域での状況ということでしたので、府本地区に限って申し上げますけれども、同じく平成30年9月末現在で、府本地域が155名、樺地域が95名、金山地域が93名、合計で343名の方に登録をいただいており、平成29年10月からの1年間の利用者数といたしましては3,553名でございました。この数字は、乗合タクシーを導入いたしました平成25年10月からの1年間の利用者数であります2,260名と比較いたしますと、約57%増加しておりまして、順調に利用者が増加しているという状況でございます。
また、昨年度には、皆さん方からの要望や利便性向上を図るために、10月から新たに市民病院への乗り入れを開始しましたほか、7月から9月までの夏の期間においては、利用時間を延長し増便するなど、利用促進に向けた取り組みを進めているところでございます。
次に、2点目の乗合タクシー・
相乗りタクシーの今後について申し上げます。
御承知のように、近年モータリゼーションの進展等によりまして、路線バスの利用者数は減少傾向であり、先ほど述べましたが、平成25年10月に乗合タクシーの導入を含めましたバス路線の再編を行い、一旦は公共交通への補助金も減少いたしましたが、平成28年には再び増加に転じ、それ以降、増加の一途をたどっている状況でございます。また、交通業界におきましても、昨今、運転手不足が深刻化しておりまして、全国的に効率の悪いバス路線の廃止が見られるところでございます。
そのような中、本市におきましては、路線バスを補完する新たな公共交通の導入の可能性を調査するために、昨年度から国におきます法改正の動向も注視しながら、荒尾乗合タクシー・
相乗りタクシーの実証実験を実施しております。これは、スマートフォンやAI、いわゆる人工知能を活用して、複数の利用希望者のマッチングを行い、1台のタクシーに相乗りを行うことで、サービスの向上、そして、効率的な運行を行うというものでございます。
昨年度は、運行範囲を限定し、無償によりまして実証実験を行いましたが、その結果、12日間で約800名の方が利用いただき、
相乗りタクシーについての一定の需要が確認できたというところでございます。これらの結果を踏まえ、今年度は、この9月1日から1か月間と期間を延長いたしまして、運行範囲につきましても市内全域に拡大をし、かつ有償による新たな実証実験を行っておりまして、
相乗りタクシーの導入に向けた可能性調査を実施しているところでございます。
なお、今回の実証実験の結果につきましては、ちょうど今、まだ途中の段階でございますので、取りまとめておりませんけれども、取りまとめた段階では議会に御報告させていただきたいというふうに思っております。
今後、市といたしましては、引き続き今回の実証実験の結果及び国における法改正によります
相乗りタクシーの動向等を注視しながら、限られた財源の中で、市民にとって最適かつ持続可能な公共交通のあり方について、検討していきたいと考えております。
以上でございます。
67:◯議長(安田康則君) ◯議長(安田康則君) 松村市民環境部長。
〔市民環境部長松村英信君登壇〕
68:◯市民環境部長(松村英信君) ◯市民環境部長(松村英信君) 前田議員御質問の4番目、荒尾干潟水鳥・湿地センターについての1)現在の状況についてお答えをいたします。
荒尾干潟水鳥・湿地センターは、荒尾干潟が平成24年7月に国際的に重要な湿地として、ラムサール条約湿地に登録されたことを受け、干潟の保全、賢明な利活用、学習の拠点施設の整備を環境省に要望し、令和元年8月10日に開館をいたしました。議員御承知のとおり、開館記念式典を市と環境省で開催し、熊本県や有明海沿岸自治体並びに環境団体の代表者など、約150名の来賓と500名を超える方々が来館をされております。
開館後の来館者の状況は、8月末までの夏休み期間中につきまして、終盤の台風接近や大雨もありましたが、3,700人を超える来館者があっております。夏休みが終わりまして9月2日からの来館者数は、16日までに1,438人となっており、土日及び祝日の平均が190人、平日の平均が62人になっております。また、開館前に行いました施設のPR効果もあり、現在、11月までに学校や各種団体など約1,000名の方の見学の予約が入っている状況でございます。
開館後からの施設を利用したイベントとしまして、8月12日の貝がらを使ったフォトフレーム作製を開催し、80名の定員を超える参加がありました。蔵満海岸におきましては、8月25日に130人が参加された新聞社主催の清掃活動が開催をされ、参加者の多くがセンターに来館され、自然を守ることの大切さ、干潟を維持していくことの大変さを感じとられたと思います。9月1日には、日本野鳥の会熊本県支部とエコパートナーあらお市民会議共催の秋の探鳥会に約40名の参加がありましたが、雨天ということもあり、センターで渡り鳥の展示物見学と勉強会が行われております。
イベントのほか、センターを訪れる方は、1階キッズルームを御利用される御家族や、干潟の生き物や渡り鳥を学習される方々も多く来館をされ、年齢層もさまざまでございました。来館された方の中には、実際に海のほうへ行かれ、干潟へ入られる方や波打ち際を散策される方も多く見受けられ、荒尾干潟の自然と触れ合う拠点にもなっております。
これまで、市内小・中学校の出前講座として、現地での学習会や荒尾干潟に関連するイベントとして探鳥会や干潟の生き物観察会等を行っておりましたが、活動の拠点施設ができたことで、荒尾干潟の保全と利活用をはじめ、学習、交流の場としての目的、役割を、今後、ますます果たしていくものと考えております。
続いて、議員御質問の2、今後の取り組みについてお答えいたします。
荒尾干潟水鳥・湿地センターの展示物については、自然・営み・風景・取り組みの4部門で構成され、説明用のガイダンスパネルと干潟水槽や体験キッチン、大型モニター等がございますので、定期的に水槽の生き物の入れ替えを行い、触れ合っていただくことで新しい発見があったり、かわいい姿に心が癒されたりするような展示や、有明海の多様な姿を伝える魅力的な展示構成と展示方法を検討してまいりたいと考えております。
施設を利用した今後の取り組みとしては、本年度より3カ年事業として、熊本県広域連携プロジェクト推進補助金を活用し、荒尾干潟水鳥・湿地センターと長洲町にあります金魚と鯉の郷広場を海岸線で結ぶウォーキングやサイクリングコースを整備し、両施設間の周遊性を高め、交流人口の拡大、地域活性化を図ってまいります。
また、平成28年度から、有明海ラムサール連携会議として、同じ有明海でラムサール条約湿地に登録された佐賀市、鹿島市と、湿原がラムサール条約登録地である大分県九重町と連携をし、保全と利活用につながるイベント情報等の共有を行っております。今後、これらの登録地とこれまで以上の情報共有を行い、各拠点施設を活用したさまざまなイベント等を企画してまいりたいと考えております。
また、本市においても、平成29年度より市内の小学4年生から6年生で組織した荒尾干潟ジュニアレンジャーがありますが、全国のラムサール条約登録地の自治体にも、同様のクラブ等がありますので、環境教育の場としての交流を行いたいと考えております。
施設のPRについても、市内外の小・中学校に環境学習での活用をしていただくために、荒尾市校長会と玉名教育事務所管内教育長・校長合同会議でのPRを行っており、今後は県内外の学校にも周知を広げてまいりたいと考えております。
センターを活用し、開催するイベントにつきましては、荒尾干潟保全・賢明利活用協議会と連携し、工作教室や干潟生きもの観察会、探鳥会等の参加型に、干潟テーラー体験や海岸・松林を活用したプログラムを順次つけ加えていく考えでございます。
センターが開館いたしまして1カ月が経過いたしましたが、管理運営を行う市としまして、センターの機能と自然環境を活用しまして、今後もラムサール条約湿地に登録された荒尾干潟の魅力を発信し、条約の柱である干潟の保全と再生、賢明な利活用、交流と学習の場としての役割を果たしてまいりたいと考えております。
以上でございます。
69:◯前田裕二君 ◯前田裕二君 一通りの答弁をいただき、ありがとうございました。それでは、再質問をさせていただきます。
まず、農業についてですが、新規就農者に対する補助制度を受けられた方は、今まで何名ぐらいいらっしゃいますか。また、途中で継続不能になった場合は、一括返済になっていますけど、今まで継続不能の方はいらっしゃいますか。いらっしゃったら、その方はちゃんと返還はどうなっているのでしょうか。
70:◯産業建設部長(北原伸二君) ◯産業建設部長(北原伸二君) この農業次世代人材投資資金等の制度についてでございますが、本事業は、就農直後の経営確立を支援する資金として交付されるものでございまして、満50歳未満の新規就農者に対しまして、1人当たり年間150万円、夫婦では225万円の給付を最長5年間行う制度となっています。これまでにこの給付を受けられた方は16件ございまして、これは、受給終了後に受給期間と同期間の営農を継続する必要がございます。今のところは、現在まで返還になっている方はどなたもいらっしゃいません。
以上でございます。
71:◯前田裕二君 ◯前田裕二君 ありがとうございます。対象の方がいらっしゃらないということは、そのまま継続でずっと頑張っていただければいいかなと思っています。
次に、新規就農者の人数が荒尾市と玉名市と大きく数字が違います。この辺は、その違いはどうだろうとお考えでしょうか。
72:◯産業建設部長(北原伸二君) ◯産業建設部長(北原伸二君) 新規就農者が玉名市と大きく違うということでございますけども、平成24年度から平成29年度までの新規就農者数が、本市が27件、それから、玉名市が179件というふうになっておりまして、およそ7倍ぐらい人数として違います。ただ、販売農家数を見てみますと、荒尾市のほうでも414戸、これは玉名市のほうでいいますと2,555戸ございますので、そもそも農家の数が少し違うという状況はあります。その中でも、玉名市と大きく違うところが、Uターンしてこられる農業従事者というのが、荒尾市の場合ですと8人に対しまして、玉名市は56人。それから、法人に対して就職をされて農業を始められる方というのが、本市には1名なんですけども、玉名市のほうは72名いらっしゃると。ここが少し大きく違うところとしてあらわれております。
本市にとっても、Uターンされる方とか、法人さんですね、この辺まだ荒尾市には法人が3件しかございませんので、法人に来てもらうこととか、Uターン者に対するこれからの取り組みというのが必要かなというふうに考えております。
以上でございます。
73:◯前田裕二君 ◯前田裕二君 ありがとうございました。
それじゃあ次、あと2件ありますので。
今、焼け梨と落下とで販売できなくなった梨を、少しでもやっぱり収入にできるような梨の加工は、今までどんな対応をされて、今後はどういうふうに考えていらっしゃいますでしょうか。
74:◯産業建設部長(北原伸二君) ◯産業建設部長(北原伸二君) 傷なしなどにつきましては、これまで傷の大小とかではなくて、ほぼもう売り物にならないものは、ほぼ処分をされておりまして、後は来られた方に無料で配布されるとか、そういう対応を農家でされているところなんですけども、そこについての特に取り組みというのは、これまでできておりませんで、加工品等は、ほかのところで梨ゼリーとか缶チューハイの加工とか、そういうところに手がけてあるところもございます。荒尾市内では、焼き肉のたれとか、後はドライフルーツに個人的に取り組まれているところはあるようでございます。
市としても、今後、どういうふうな加工品等につなげていけるのか、周りの状況をよく見ながら参考にして取り組んでいきたいというふうには考えております。
以上でございます。
75:◯前田裕二君 ◯前田裕二君 私も同級生で梨園をやっている子がいて、行くと、買った分ぐらいの落ちた梨とかをいただくんですね。それで、いつも前から何かもったいなくないかなというのがちょっと疑問になったので、これは前からの大きな課題の一つじゃないかなと私も思っていますので、いろんなところで、ほかの県でもそういったところがあると思いますので、情報を集めて進めていっていただけたらと思います。
それじゃあ最後に、道の駅がオープンしますけど、まだまだ農作物の量が、量に満たないというふうになっていますけど、新規作物への今後の取り組みというのはどんなふうにお考えでしょうか。
76:◯産業建設部長(北原伸二君) ◯産業建設部長(北原伸二君) 道の駅への出荷につきましては、現在、農家の皆様方に出荷の意向調査等を行っているところでございます。その状況を見てみますと、どうしても春から夏の時期にかけての作物というのが、どうしても少なくなってきている状況が見受けられますので、新規作物として、これからちょっと手薄な部分の春から夏にかけての作物、こういったところが作物として導入できないかということを検討していきたいというふうに考えております。
77:◯前田裕二君 ◯前田裕二君 ありがとうございます。今後、新しい荒尾ブランドというような作物を作っていただけたら非常に助かると思います。
最後に、県南には6次産業推進の県南フードバレー構想がございます。県南に負けないよう、荒尾市だけではなく荒玉、あわせて県と連携して県南フードバレー構想に負けないような取り組みを進めていただきたいと思います。
続いて、災害対策について2点ほどお伺いいたします。ハザードマップを新しくしていただける、今年中ということですけども、ブックになっていると、ちょっと先ほど、もし間違ってたらすみません。地区別で特に大きく、お年寄りでも、ただ本に余りするとぱっと見てしまうような形じゃなくて、どこにでも、どこでもやっぱり見やすいのが、やっぱり、マップって一番大事じゃないかというふうに思っています。その辺はどんなぐあいでしょうか。
78:◯市民環境部長(松村英信君) ◯市民環境部長(松村英信君) 今、議員がおっしゃたように、ブック形式ということで、地区ごとの地図を大きく拡大しまして、住居レベルでも危険度が表示できるようなことで、見やすいわかりやすいものを考えております。
79:◯前田裕二君 ◯前田裕二君 ありがとうございます。お年寄りとかでも、私たちの年代でもなるべく大きく、全体図より地区のところというのが大事だと思います。
それと含めて、定期的に訪れる台風とか大雨というのは、その前に注意喚起のための準備情報として、その準備を促すポップっていうのを、大雨、台風というのは大体梅雨時期、台風時期というのはわかっていますから、前述べたように、どこにいったかわからないようなじゃなくて、心の準備のためにそういったポップなどの配布は考えていらっしゃいますか。
80:◯市民環境部長(松村英信君) ◯市民環境部長(松村英信君) ポップということですけれども、梅雨時期、台風時期前のポップ広報ということにつきましては、警報発令や台風の接近など、緊急な時期にあわせて、愛情ねっととか市のホームページにより情報を発信するとともに、梅雨時期や台風時期前には、防災に係る情報として、広報あらおとかに注意情報を作成し、配布ですとか、回覧するなど注意を促していきたいと考えております。荒尾市としましても、必要な時期に必要な情報を発信して、事前の準備や避難行動を促してまいりたいと考えているところでございます。
81:◯前田裕二君 ◯前田裕二君 ありがとうございます。
先ほど、もう一つ質問があったんですけれども、資材の備蓄とか機材のために、各地区では予算というのもあると思いますので、なるべく補助制度があるみたいなので、これはぜひよろしくお願いいたします。
それと三つ目の乗合タクシー、
相乗りタクシーについてでございます。
この前私、9月10日に地元金山からあらおシティモールまで乗合タクシーに乗って、帰りにあらおシティモールから金山まで
相乗りタクシーに乗せていただきました。ちょっとわからなかったことが多かったので、実際乗ってみました。
そこで、乗合タクシーで金山地区は路線バスが国道を運行しているということで、一部国道の両サイド付近は運行区域外になっていますので、物すごくちょっと不便な状況が続いています。すなわち、金山下区には高齢者の方が多く、普通のバス停も遠い状態でにもかかわらず、乗合タクシーの場合は、乗り降りの場所がさらに遠い状況になっていますので、ここはちょっと要望になりますけれども、よかったら金山全域にも運行していただくことはできないでしょうか。
82:◯副市長(田上 稔君) ◯副市長(田上 稔君) 乗合タクシーの状況につきましては、先ほど答弁申し上げましたとおり、府本地区、それから、平井地区におきましても、徐々に認知度も高まり、御利用もふえている状況でございます。一方で、今、御指摘のように、全地域を網羅して走るということは、今の道路運送法上、乗合タクシーではできないというような法の規制がございますので、なかなか今、できかねているんですけど、この解決策としましては、乗合タクシーの範囲を広げるというよりも、実証実験の結果次第ですけれども、全体的な荒尾市内の公共交通も見直して、
相乗りタクシーに移行していければ、ある程度解決できるのではないかなというような考えは持っております。
83:◯前田裕二君 ◯前田裕二君 それが一番私もベストだと思っております。
ちょっと次に、短く、
相乗りタクシーが通常運行になった場合は、乗合タクシーはなくなりますか。と、その
相乗りタクシーはいつごろ大体の御予定ですか。
84:◯副市長(田上 稔君) ◯副市長(田上 稔君) AIを活用した
相乗りタクシーも、今はまだ実証実験の段階でございまして、まだまだ法律の縛り、規制というのはございます。ただ、この規制緩和につきましては、そう遠くないうちに国のほうも腰を上げてくれるんじゃなかろうかという報道もなされておりますので、そう遠くないうちに、実際、各地で運行できるようになるだろうというふうに思っております。
ただ、今の時点で、いつごろかということにつきましては、この実証実験の結果、それから、市民の皆さん方の御意見、これはアンケート等もとる必要もあろうかと思いますけれども。それと、もう一つ大事なことは、市からの補助金額、これが適正な範囲に収まるかどうか、この辺のことも総合的に検証して実施していくことになろうかと思います。そうなった場合に、相乗りと乗合と一緒に走るのかということについては、それはないというふうに考えております。
85:◯前田裕二君 ◯前田裕二君 最後にもう一つだけよろしいですか。
相乗りタクシーができたら、路線バス等は廃止というわけではないですよね。
86:◯副市長(田上 稔君) ◯副市長(田上 稔君) そうですね、荒尾市におきましても立地適正化計画をつくりまして、緑ケ丘地区、それから、荒尾駅地区の二つの核を中心とした都市形成をつくるという計画を持っておりますので、AIを利用した
相乗りタクシーが運行を始めたにしても、こういう、何ていいましょうかね、核を回る循環的なバス路線というのは、十分採算がとれていくんじゃなかろうかと思っておりますので、全廃ということについては考えていないというところです。
87:◯前田裕二君 ◯前田裕二君 ありがとうございます。なるべく、先ほどもちょっと出ましたけども、相乗りができれば金山も全域になると思います。余りにも遠かったら、ちょっとその辺は早めに考えていただきたいなというふうに思います。
最後に、荒尾干潟水鳥・湿地センターに1個だけ、一応、パンフレットに記載されています10月イベントのサンセットカフェ&コンサートの準備の状況と告知がどんなふうにされているのかと、11月、12月のイベント準備と告知について、短くお願いいたします。
88:◯市民環境部長(松村英信君) ◯市民環境部長(松村英信君) 今回は10月下旬ごろの予定で、今現在、進めております。現在、出演者、出店者と打ち合わせ中ということで、近日中に日程等お知らせできると考えております。
また、11月、12月のイベントにつきましては、これまで定期的なものはありませんでしたが、今年はたこ揚げとか松ぼっくりを使った工作教室などを計画しておるところでございます。
以上でございます。
89:◯前田裕二君 ◯前田裕二君 ありがとうございます。
先ほどもう一つあったんですけども、団体等々というのが、予約がとれているということで、非常にうれしいことじゃないかなと思っています。ただ、最初のほうだけじゃなくて、今からがスタートだと思いますので、各学校の修学旅行のコースとか、いろんな団体、市内・市外からというのを、目標を持ってちゃんとやっていただければ非常に助かるかなというふうに思います。
以上で……。すみません、これで全ての質問を終わります。
今回、自分の勉強のために四つの質問をさせていただきました。これからも荒尾市の発展のため、そして、市民の皆様が安心して安全に生活できるよう、これからも私自身精いっぱい学ばせて頑張ってまいりますので、市長はじめ当局の皆様、そして、議員の皆様、これからも御指導・御鞭撻のほどよろしくお願いします。
これで、私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。
90:◯議長(安田康則君) ◯議長(安田康則君) 暫時休憩いたします。
午後 1時58分 休憩
────────────────────────────────
午後 2時10分 再開
91:◯議長(安田康則君) ◯議長(安田康則君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
一般質問を続行いたします。8番木村誠一議員。
〔8番木村誠一君登壇〕
92:◯木村誠一君 ◯木村誠一君 それでは、令和元年第5回
市議会定例会におきまして、発言通告に従い一般質問を行いますので、市長並びに関係部署の答弁を求め、質問に入らせていただきます。
まず初めに、地方創生についての質問です。
「国民一人一人が夢や希望を持ち、潤いのある豊かな生活を安心して営むことができる地域社会の形成」。これは、まち・ひと・しごと創生法に明記された地方創生の目的をあらわす一文です。
この地方創生の目指すところは、1、東京一極集中の是正、2、若い世代の就労・結婚・子育ての希望の実現、3、地域の特性に即した地域課題の解決。その実現に向け、仕事と人の好循環をつくり、それを支えるまちの活性化を図るというものです。
基本目標の柱はこの四つであり、施策は多岐にわたりますが、要は地域資源を生かした新たな産業や雇用を生み、地域へ新たな人の流れをつくり、その好循環を支えるまちの活力や住みやすい社会環境をつくることとし、第2次安倍政権により、2014年にまち・ひと・しごと創生法が成立しました。
地方創生、特にこの問題を浮き彫りにしたのは、2014年に発表された通称「増田レポート」でした。このレポートでは、2040年時点で、20歳から39歳の女性人口が半減してしまう都市を消滅可能性都市と定義しているのですが、それに従えば、全自治体の半分ほどが消滅可能性都市となることが明らかにされています。そして、その中には、東京の豊島区も含まれ、都会までもが消滅の危機に直面する時代になってきていることで、社会に大きな影響を与えました。
しかしながら、2014年から始まった地方創生の活動、ふるさと納税制度や地域おこし協力隊など、地方創生のための制度の整備はそこそこ進んでいるのですが、その割には地方創生がうまくいったという例はそれほど多くはなく、本市におかれましても、荒尾市総合計画に基づき、中長期的な視点から、将来の社会情勢や時代の潮流を見据え、人口減少に歯どめをかけるべくさまざまな施策に取り組まれており、合計特殊出生率などは県や全国平均を上回るなど、その御努力には敬意をあらわすものでありますが、人口減少傾向の流れをとめるまでには至っていないものと考えます。
そこでお尋ねですが、まず一つ目に、2014年以降、地方創生施策が進められていますが、依然として地方から都市部への人口流出に歯どめがかかっていない状況にあります。このような状況について、本市としての見解を伺います。
次に、本市においても、人口減少に対するさまざまな施策に取り組まれておられますが、総合計画最終期の目標人口を下回っている状況にあります。こうした状況についての今後の課題、対策への考えを伺います。
次に、国政、地方選挙等における投票率の低下についてお尋ねいたします。総務省の発表によれば、2019年春の統一地方選挙の後半戦の平均投票率は59市長選、283市議選、東京特別区の20区議選、66町村長選、282町村議選の全てで過去最低を更新したとの結果が出ています。
同じように、ことし7月に行われた第25回参院選の投票率も48.80%と、前回2016年参院選の54.70%を5.9ポイント下回り、衆院選も含め、全国規模の国政選挙として過去最低だった1995年の参院選44.52%以来、24年ぶりに50%を割り、同年に次ぐ低投票率となっております。
また、本市における状況も、市議会議員選挙では2003年当時約72.83%あった投票率も回を追うごとに低下し、ことしの市議選においては53.59%まで落ち込み、市長選挙においては2014年に比べ、2017年は若干投票率は上がってはいるものの56.62%と、いずれも有権者の約半数の人しか投票していないことになります。
いずれにしても、日本では、原則として国民の代表者によって国政が運営されることになっており、国民の意見を忠実に国政に反映させて、国民の人権を実現するために、国の政策形成過程に参加する権利として参政権があり、また、国民が主権者として、直接、あるいは代表を通じて国の政治に参加する権利のことを国家への自由とも言われています。
しかしながら、近年の投票率の低下に見られるように、投票率が50%前後とした場合、約半数の有権者の意見しか反映されていないということになり、憲法第15条第2項の「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」との条文との整合性がとれなくなるのではないかと考えるところであります。
そこで、二つ目の質問として、近年、国政選挙を中心とした各種選挙において、投票率の低下が問題視されていますが、こうした現状に対する本市としての見解を伺います。
また、投票率の低下と政治の無関心の増加は、民主主義的正統性を揺るがしかねない問題として捉えることができると考えるのですが、このことに対する本市としての今後の方策をどのように考えておられるのかを伺います。
最後に、スマートシティについてお尋ねします。
本市では、2019年5月に国土交通省のスマートシティモデル事業、重点事業化促進プロジェクトに選定され、今後は民間との連携による最先端の情報通信技術を
まちづくりに活用する取り組みや、市民や来訪者の健康、移動、エネルギーを中心にした取り組みを、国の支援を受けながら事業化に向け進めていくとされています。
国土交通省都市局が2018年8月にまとめた、スマートシティの実現に向けての中間とりまとめによりますと、スマートシティに関する取り組みは、これまでも日本国内のみならず、世界的にも多く報告されている。スマートシティという言葉の定義は、これまでもさまざまな機関で定義されていますが、本中間取りまとめにおいては、都市の抱える諸課題に対して、ICT等の新技術を活用しつつ、マネジメントが行われ、全体最適化が図られる持続可能な都市または地区と定義したと述べられ、そして、国土交通省都市局の立場を踏まえて作成した、本中間取りまとめについては、人々にとって豊かで便利な生活を提供することを目指し、
まちづくりという総合行政を担う立場から、スマートシティの全体像を描き、目指すべき将来像、今後の取り組みの方向性を示すことにより、各都市における諸課題に向けた取り組みのさらなる推進、民間企業等が持つ技術の
まちづくりへの応用や研究開発等が進むことを期待するものであるとされています。
本市でも少子高齢化による人口減少がゆっくりと進行している現在、今後、本市の地域としての存続をどう構築していくかが喫緊の課題であることは間違いありません。
そこで、最後の質問です。
中間報告でも定義されている「持続可能な都市または地区」を本市ではどのように捉えておられるのか、また、スマートシティの推進で得られたノウハウをどのように活用し、市全体への波及をどのように進めていかれるかを伺います。
以上、壇上からの質問を終わり、議長に再質問をお願いして降壇いたします。
93:◯議長(安田康則君) ◯議長(安田康則君)
石川総務部長。
〔
総務部長石川陽一君登壇〕
94
:◯総務部長(石川陽一君)
◯総務部長(石川陽一君) 木村議員御質問の1番目、地方創生について、1)地方創生における状況と本市の見解、2)総合計画終期の目標人口が下回っている状況における今後の課題と対策ということですが、関連がありますので一括して答弁させていただきます。
御承知のとおり、我が国は急速な少子高齢化により、本格的な人口減少社会を迎えております。平成27年国勢調査の結果によりますと、全国の人口は約1億2,709万人と、前回、平成22年と比べ約96万2,000人減少し、大正9年の調査開始以来、初めて減少という結果が出ております。
本市における、同調査の人口は5万3,407人で、平成22年調査時の5万5,321人と比べ、1,914人の減少、減少率は3.45%と、この20年間で最も大きくなっております。
また、全国的な少子高齢化の影響により、出生数と死亡数の変動である自然動態の減少とあわせて、社会動態では、東京への過度な人口一極集中が続いている状況です。
このような中、国は平成26年11月に、今後、見込まれる人口減少に歯どめをかけるとともに、東京への人口一極集中を是正するため、まち・ひと・しごと創生法を制定し、地方創生を推進しているところです。
本市では、このまち・ひと・しごと創生法に基づき、地方版総合戦略と従来の総合計画を融合し、平成27年度から平成31年度を目標年度として、長期的な視点から、将来展望人口を定める人口ビジョンと重点的な施策を取りまとめたあらお創生総合戦略にて構成する新・第5次荒尾市総合計画を策定しております。
現総合計画の人口ビジョンでは、合計特殊出生率の改善と転出者が転入者を上回る社会減の縮小を目指し、
まちづくりの将来像、「しあわせ 創生 あらお」の実現に向けたあらお創生総合戦略に、安定した雇用を創出するなど六つの柱を政策方針として取り組んでまいりました。
その六つの柱に、本市としての重点戦略を明確にした上で、それぞれの数値目標である重要業績評価指標、いわゆるKPIの達成に向けて各種事業に取り組みながら、本市における地方創生に取り組んでいるところです。
本市の人口動態の状況ですが、死亡、出生による自然動態は死亡数が計画期間中は年間700人強で推移している状況です。一方、出生に関しましては、合計特殊出生率が令和2年度に1.8という目標に対し、直近の数値である平成29年度には1.95と国、県を大幅に上回り、計画目標を達成している状況で、計画期間における出生数は年間400人強を維持しております。
次に、転入、転出による社会動態の状況ですが、社会減を令和2年度までにマイナス35人に縮小するという目標に対し、平成30年度にはマイナス187人と減少幅が逆に拡大しております。この内訳を見てみますと、転入、転出は年齢階層別で見ますと、特に20代の移動が多く、転出超過幅が大きくなっており、その理由といたしまして、進学や就職のためが約6割を占める結果となっております。
また、平成28年度、平成29年度の平均で福岡市が89人、熊本市が43人、隣接の大牟田市が22人と転出超過となっており、福岡県、熊本県内への転出が多くなっております。
この社会動態に関しましては、空家バンクや若年層に向けた奨学金返済支援など、具体的に事業を実施しましたが、残念ながら全体から見ると人口減少に歯どめがかかっていない状況と受けとめております。
今後はさらに、若者やUIJターンによる地元就職の促進や、出身者の転入に向けた取り組みも、より力を入れていかなければならないと考えます。
このような人口動態の状況に加え、政策分野ごとの現状分析や成果検証の結果を踏まえた対応、さらには改めて本市を取り巻く社会情勢の変化など考慮した上で、現在の総合計画に続く次年度からの新しい総合計画を策定する必要があると考えております。
次期総合計画の策定に当たっては、市全体の課題と地域の課題が密接に関係していることに鑑み、地域と行政が魅力や課題を共有し、ともに課題解決等を図ることが、今後、重要であると認識しております。
具体的には、先月から始まりました市内12地区における地区別ワークショップの開催を通じ、地区別計画を策定するとともに、商工会議所をはじめとした市内主要28団体へのヒアリングや、次世代を担う人材の参加推進として、市内中高生による荒尾未来づくり会議の開催など、市内各団体のニーズや若者の視点での気づきや要望等を踏まえ、次期総合計画では、現計画の戦略型と地域経営型計画の性格をあわせ持つものと位置づけ、人口減少を食いとめる必要があると考えております。
また、南新地地区におけるウエルネス構想の推進のほか、新しい時代の流れとしてSociety5.0による先進技術を活用したスマートシティの導入など、その魅力を発信しつつ、定住につなげる取り組みとともに、SDGsにおける持続可能な
まちづくりへの対応など、社会の潮流を踏まえた政策内容を検討していく必要があると考えております。
このように、次期総合計画においては、多様な視点かつ、さまざまな意見を反映させながら、新たな将来像や重点戦略、そして、人口ビジョンをお示しすることで、市民等が一丸となった地方創生の推進により、人口減少に向けた取り組みを強力に進めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
95:◯議長(安田康則君) ◯議長(安田康則君) 満永選挙管理委員会事務局長。
〔選挙管理委員会事務局長満永 一君登壇〕
96:◯選挙管理委員会事務局長(満永 一君) ◯選挙管理委員会事務局長(満永 一君) 木村議員2番目の御質問の1)投票率低下の見解についてお答えいたします。
国政選挙における全国平均の投票率につきましては、戦後長らく60%から70%台で推移しておりましたが、増減を繰り返しながら徐々に低下しまして、近年では50%台と低迷している状況でございます。
去る7月21日執行の参議院議員選挙では、全国平均で48.8%と50%を割り込み、参議院議員選挙では過去24回中2番目に低い数値を記録しました。
このように、全国的に投票率が低下傾向にある中、有権者が投票しやすい環境を整備し、その利便性の向上に努め、投票率の向上を図っていくことは、本市においても重要な課題であります。
本市の期日前投票については、県内では唯一、その投票所を商業施設に継続的に設置しており、期日前投票を利用される方の割合は選挙のたびに増加し、有権者の利便性の向上に成果が上がっていると言えますが、その一方で、投票日当日を含めた全体の投票率は、低下傾向にあるのが現状でございます。
本市における投票率を見てみますと、去る7月21日執行の参議院議員選挙の投票率は43.12%と、前回の投票率49.28%を下回り、投票日当日に豪雨に見舞われたことも影響したものと思われますが、過去最低の投票率でございました。
また、本年4月執行の市議会議員選挙における投票率は53.59%でしたが、前回の58.45%、前々回の61.38%と比べますと、投票率は低下してきております。
選挙は民意を反映する重要な手段でありますので、投票率の低下は憂慮すべき事態であると認識しております。
投票率の低下の要因につきましては、その時々の社会情勢や争点となる政治的課題、有権者の意識、立候補者の人数、投票日の天候等、さまざまな要素が影響するものと考えられますので、分析することは非常に難しいところではございますが、この背景には、政治への関心が薄らいでいることも影響していると推察しております。
続きまして、2)の投票率低下に対する今後の方策についてお答えいたします。
本市が、既に行っている投票率向上の取り組みとしましては、選挙時に行う啓発と、一年を通して行う常時啓発がございます。選挙時啓発の主なものとしましては、商業施設でのポケットティッシュの配布、市内高校生の3年生に向けた選挙に関するチラシの配布、メール配信システムの愛情ねっとによる選挙情報や市ホームページでの選挙情報の発信、広報車による巡回等でございます。
常時の啓発としましては、以前は選挙を題材とした習字、ポスターのコンクールの開催を中心に実施しておりましたが、平成28年に選挙権年齢が18歳に引き下げられたことで、主権者教育を充実させる必要性が高まったことを契機とし、それ以降は市内高校に出向いての出前授業も開催しております。
以前から若年層の投票率が伸びないことは課題でありましたので、選挙権を得る高校3年生に対しての出前授業は投票率向上に効果的と考え、毎年内容を改善しながら実施しているところであります。
当初は、選挙制度や投票方法の説明等を主に行っておりましたが、平成29年度以降は、高校の先生方の協力を得ながら、模擬選挙を実施し、生徒がみずから考えて投票する体験を通しまして、政治や選挙を身近に感じてもらえるよう工夫しているところでございます。
しかしながら、このような主権者教育を行う中でも、投票率は低下傾向にありますので、さらなる取り組みが必要であると考えております。
平成28年に総務省が18歳から20歳の若者を対象に実施しました意識調査の報告書によりますと、子供のころに親が行く投票についていった経験がある人は、そうでない人に比べると、投票した割合が20%以上高いとの結果が出ております。これは、親と一緒に来場した子供が、投票所で実際に親が投票している姿を見ることが、将来の有権者である子供への有効な啓発手法の一つであることを示しております。
以上のことを踏まえまして、本市としましては、出前授業の対象を小・中学生まで拡大し、高校生同様、体験型の模擬選挙を実施することや親子で投票所を訪れてもらえるような新たな取り組みを検討したいと考えております。
全国の事例を見ますと、小学生を対象とした出前授業で給食のデザート選挙を実施し、選挙で選ばれたデザートを実際の給食の献立に反映している自治体がございます。選挙の結果がみずからの生活に反映される体験を通して、政治、選挙の重要性を理解してもらうことができる効果的な事例であると考えております。
また、家族で投票所を訪れてもらう取り組みとしまして、家族で投票所を訪れた小・中学生に抽せんで蛍光ペンをプレゼントしている自治体や、塗り絵用紙を保育園に配布しておき、描いた塗り絵を親子一緒に投票所へ持っていくと、自治体のマスコットキャラクターのグッズをプレゼントしている自治体がございます。
このような全国の取り組みを参考にしながら、投票率向上につながる効果的な施策を検討し、教育機関との連携を図りながら取り組んでまいりたいと思います。
若年層をはじめとする有権者の選挙に対する関心を高め、投票率を向上させることは、本市選挙管理委員会の重要な役割であると認識しており、積極的に啓発事業を推進することで、その関心を持続できるよう創意工夫を凝らしながら、投票率の向上に努めてまいります。
以上でございます。
97:◯議長(安田康則君) ◯議長(安田康則君) 浅田市長。
〔
市長浅田敏彦君登壇〕
98:◯市長(浅田敏彦君) ◯市長(浅田敏彦君) 木村議員の3番目、スマートシティに関する御質問にお答えを致します。
まず、本市におけるスマートシティの取り組みですが、端的に申し上げますと、先進的技術を活用して、市民の生活をより快適に健康で幸せな状態になれるようにしようというもので、荒尾市を訪れる方にも感動を与えようとするものであります。
取り組みの経緯でございますが、新・第5次荒尾市総合計画における重点戦略あらお未来プロジェクトでは、まちの創生に関する施策として、競馬場跡地を中心とした南新地地区を新たな本市の中心拠点として、魅力ある未来志向の都市モデルを構築することを目指しております。
そこで、国の目指すSociety5.0の社会やスマートシティ、スーパーシティの情報を収集しつつ、先進的技術を活用した
まちづくりの検討を行っていたところ、国土交通省からスマートシティのモデル事業が公募されましたので、
民間事業者や大学の皆様とともに提案をいたし、本年5月末に重点事業化促進プロジェクトに選定をされました。
8月23日には、共同提案者である
民間事業者、大学の皆様と取り組みを推進するための協議会を設立し、本協議会のもと産学官が連携して、まずはデータ活用やヘルスケア、エネルギー、モビリティの分野に取り組んでまいります。
また、スマートシティという言葉だけでは、その取り組みでまちがどう変わっていくのか、市民にはイメージしづらいということもあろうかと思います。ヘルスケア分野の例で御説明いたしますと、協議会のアドバイザー会員に就任していただいております東北大学の研究では、自分の健康状態を知るために、鏡の前に立つだけで血行やストレスの状態を把握することができたり、また、時計のように腕につけるだけで血圧を把握できたりする機器が既に開発をされております。
例えば、これらの機器があれば、日々の暮らしの中で健康状態をある程度把握することができ、健康状態に応じた食事のメニューや運動プログラムをあわせて提供できれば、健康長寿につながることが期待をされるところでございます。
先進的技術で毎日の生活が快適に変わる一例でございます。
さて、御質問の1点目、持続可能な都市または地区の捉え方につきましては、議員からも御紹介のありました国土交通省のスマートシティの定義にもございますように、マネジメントが行われることが非常に重要であると考えております。
持続可能な都市または地区というのは、マネジメントにより、経済発展と社会的課題の解決を両立し続けることができるまちと捉えておりますので、本市におきましては、まずは南新地地区の
まちづくりに実証実験を行いながら、取り入れていければと考えております。
次に、御質問の2点目ですが、スマートシティの推進で得たノウハウの活用や市全体への波及の進め方についてお答えをいたします。
先進的技術の活用による快適な
まちづくりに向けて、現在は未利用地であり、いわば真っさらなキャンパスであります南新地地区は、新しい技術が導入しやすいため、まずは南新地地区で実証実験などを行いまして、その実現可能性や事業性を確認していくことを予定をいたしております。
その上で、南新地地区での実証のその結果によりまして、最終的には市域全体に波及できるよう、その後の事業展開を検討していきたいと考えております。
以上でございます。
99:◯木村誠一君 ◯木村誠一君 ありがとうございます。一通り答弁いただきましたので、再質問のほうをさせていただきたいと思います。
まずは、地方創生の関係なんですけども、先ほど石川部長からも一応答弁いただきましたように、さまざまな施策を一生懸命本市でも取り組んでおられると。以前から比べれば、職員さんも少なくなっている中でやられているということに関しましては、本当に敬意を表するところでございます。
本来、地方創生というのは、東京一極集中によって起きているのであって、これを是正すると、そうすることによって人口の流れをある程度とめていこうというのが、本来のスタートの目標だったと思うんですね。
ところが、2015年6月に発表されたまち・ひと・しごと創生基本方針2015の副題には、ローカル・アベノミクスの実現に向けてが示すように、その対策の中心は地方の仕事づくりというふうに、そこら辺からちょっと変わってきとるわけなんですね。それで、地方で仕事づくりで地方は稼ぐ力をつけて、東京に対抗する経済をつくりなさいみたいな流れになってしまっているんじゃないかなと私自身は思うんですね。
そういう意味では、東京一極がそもそもの根源であったのにもかかわらず、そこは何も手はつけずに、地方のほうにばかりそこら辺を求めてきたということで、地方はすごくきつい目に遭っているんじゃないかなと思うんですね。いろいろ補助金等はあったんですけども、5年間それを繰り返すわけなんですけども、結局、若者人口が減っているにもかかわらず、首都圏へやっぱり若い人は流れていってしまうというような、最終的には目も当てられない状態になっているんじゃないかなというふうな気がするんですけども、そういう分に対してはどういうふうに感じられていますでしょうか。
100
:◯総務部長(石川陽一君)
◯総務部長(石川陽一君) 今、議員おっしゃったとおり、東京一極集中というのは一つ大きなキーワードというか、鍵ではあったんですが、もともとは、それ以前に人口減少という国総体として人口減少があって、少子高齢化の問題があって、そういうことになっていくということの中で、法の整備があって、制度設計というか、戦略を国のほうもつくってということで、それを自治体のほうにも地方版の総合戦略というような形で流して、自治体のほうも努力をしていくと。
その中で、社会動態、自然動態っていうような形でありますけれども、その中で、持続可能な
まちづくりをそれぞれ地方で考えて、基礎自治体を中心に考えていくというようなことの中の一つで、そこにやはり、仕事につながるような取り組みも含めて特徴ある取り組みも、新規性のある取り組みとか先駆的な取り組みあたりも含めて考えていくということで、要は東京一極集中を防ぐために地方に仕事をつくるというような視点も、もとから含まれていたのかなというふうに私どもは認識をしているところでございます。
101:◯木村誠一君 ◯木村誠一君 確かに、東京一極集中というのを何とかしなければいけないということなんですけども、単刀直入にいえば、なぜ地方創生がうまくいかんかということだと思うんですね。
地方創生ということが、今現在、語られているんですけれども、この地方創生って全体的なイメージですよね、東京一極集中をなくすというのは、今までに三つぐらい局面的には大きい流れがあったと思うんですね。一つ目が70年代から80年代、当時は地方創生じゃなくって、過疎問題っていっていましたよね、地方のことをですね。
高度成長期に入って地方から都会に多くの人がまず流れ始めたということで、東京一極集中を是正しようという考えで、このときから施策が始まっているんですけども、最も有名なものとしては日本列島改造論ということで、地方にインフラを分けていこうというようなことだったと思うんですね。
その中で、究極の形としては、竹下内閣で行われたふるさと創生事業で1億円、各地にぽんぽんぽんと大盤振る舞いをすると、地域で何とか盛り上げくれということの形だったと思うんですよね。でも結局はやっぱり、東京一極集中というのはそのまま残っていると。
二つ目としては、まず、国と自治体との関係を見直す地方分権、地方分権一括法というのができた時期だと思うんですね。これは地方の自治体が国の下請け機関みたいな形になっていることを、やはり、地方に権限をある程度委譲していって、地方を活性化しようということでの流れだったと思うんですね。それで、このときに出てきたのが道州制の議論とか、市町村合併とかいう話が出てきたと思うんです。これも大まかな流れで言えば地方創生、東京一極集中を是正しようというような大まかな流れだったと思うんですね。
三つ目は、まさに今現在行われていることであって、特に安倍内閣になってから重視されるようになってきたんですけれども、各地が、各地方が何で食うていくんかということに注目されるようになったということで、それまでは、お金や人が東京に集まり過ぎているのを、どうにかして地方に戻しましょうということでの流れだったんですけれども、ここに来て東京ですらも人口減少、高齢化の局面ということで、その東京も余力がなくなってきたというようなことだと思うんですね。
いえば、地方創生っていう地方に元気をということでは、かなり何十年も前から流れ的には来ていると、ただ一番変わっていないのは、東京のほうに手をつける、東京の一極集中をどういうふうに、東京自身がどういうふうに変わっていくのかということだけは、一切手がやっぱり、つけられていなかったんじゃないかなというような感じがするんです。
そこで、2020年まで何とか東京圏の転入と転出を同じにするという目標にしたんですけども、依然、目標達成は事実不可能な状況だということになって、政府が6月に示した20年度から5年間の地方創生では、定住人口ではなく、兼業、副業で地域をかかわる関係人口というふうに、今、大まかな流れが変わってきたということで、ある程度このことを考えてみると、人口は全体的に減って減少している、高齢化も全体的になっているということで、地方で人をふやしなさいとかいうのがほぼ不可能になってきたので、こういった結果、関係人口ということで、方向を切りかえざるをえなくなったんじゃないかなというふうに、私自身は思っているんですね。
そこら辺については、どういうふうに考えておられますでしょうか。
102
:◯総務部長(石川陽一君)
◯総務部長(石川陽一君) 新しい概念として、この6月に基本方針、まち・ひと・しごと創生基本方針が出された中には、今、おっしゃった関係人口という言葉が出てくるわけなんですけども、そこの解釈というのは非常に広い部分もちょっとありまして、今、言われたように、二地域での居住とかっていう部分のことを今、議員おっしゃったのかというふうにも思いますけど、やはり例えば、我々荒尾市というこういった基礎自治体で定住人口、それから、交流人口という概念は昔からあるわけなんですけども、そこにもう一つそこの間に位置づけられる概念として、やっぱり関係人口ということで、応援をしていただくような、そういう荒尾市の応援を、舞台というか、そういった部分を醸成していって、そういう将来の交流とか、定住につなげていこうというような、そういった発想だと思うので、そこが一足飛びにそのままうまくいかなかったからというには、我々としてはちょっと捉えてないところではあります。
以上でございます。
103:◯木村誠一君 ◯木村誠一君 そこは見解の相違だと思うんですけども。私は地方の行政の方たちはめちゃくちゃしんどいのじゃないかなと思っています。
6月に関係人口という文言が示されたわけですけども、例えば、荒尾市としてはこの関係人口に対しては、6月に出たばっかりなのでちょっとあれなんですけども、大体どういう位置づけ、方向性というのは考えておられるのであれば、若干聞かせていただければ助かります。
104:◯市長(浅田敏彦君) ◯市長(浅田敏彦君) 私のほうから、お答えしたいと思います。
議員から関係人口をどう捉えるか、どう本格化していくかということだろうと思いますが、定住人口の問題は別といたしまして、わかりやすくいえば、私は関係人口というのは、例えば、荒尾市のファンをいかにふやしていくか、そういうことに尽きるんだろうなというふうに思っております。
それは例えば、日ごろ東京に住んでいらっしゃる、あるいは福岡に住んでいらっしゃる、いろんな居住地がありながら、例えば仕事で、あるいはプライベートで、いろんな形で荒尾市を知っていただいて、荒尾市に来ていただいて、気に入っていただく、それで、その輪が、その方を中心にまたどんどん広がっていくことで、荒尾市というものを御理解いただくような方がどんどんふえていく、それはそれで地域活性化の一つの方向性だろうなというふうに思っております。
定住人口の確保を努力する一方で、そういった関係人口を今後、ふやしていくということについては、私は非常に重要な視点だろうというふうに思っておりますし、そのためのいろんなアプローチ、情報発信も含めて、今後、力を入れていきたいなというふうに思っております。
以上です。
105:◯木村誠一君 ◯木村誠一君 ありがとうございます。関係人口っていうんですか、荒尾市のファンをふやす、何かいろんな活性化のお手伝いをしていただくということのような、大まかにいえば、そういう形で地域の活性化を進めていこうということだと思います。
そうした取り組みの一つなんですけど、これはちょっと私の知り合いの方なんですけども、熊本の甲佐町ってありますね。あそこに山奥のほうで、いわば、限界集落地みたいなところがあるんですけども、そこの耕作放棄地を、本当はいけないんでしょうけども、借りてある程度耕したり、整備をしたりしている方がおられます。最初は、おまえ何しに来たんやみたいな感じで、最初は見られていたみたいなんですね。ある程度、一生懸命そこの地域で、やっぱりそういった畑とか、作物とかつくりながらやっていくうちに、地域の方と仲よくなってきて、実はよかった、うちんところもしてくれんかみたいな感じで広がってきたと。
その方が今度、ある程度自分のする範囲が広がったりしてきたので、今度は草を刈ったり、例えば、作物を植えたりするときに、熊本市に大学生の方を、こういう体験をしてみませんかということで、草刈りしませんかということで、参加費は1,000円なんですが、それでも来るらしいんですね。そういった今度は大学生の方たちがいろいろそこに来始めると、そうすると、地域の方がいろいろ飲み物とか、食べ物とか持ってきたり、今度はちょっと俺が竹細工を学生さんたちに教えていいかみたいな感じで、だんだん輪が広がってきたと。
そこでまたとれるような作物とかですね、例えば、ヒマワリなんですけども、種で油をとって、それを出品するのに、今度はその大学生のデザインを専攻されている学生さんに、その瓶のパッケージをデザインしてみんかということで、その学生さんたちは自分のデザインがパッケージになるということで、やっぱり、一生懸命考えてくれる。
片方は、ほとんど手出しがなしに、いってしまえば、そういうパッケージとか、入れ物とかが、考えてもらえるみたいな感じで、結構うまいぐあいに回っていくみたいなんですね。
恐らく、その関係人口っていうのは、そういう流れをつくっていけばいいんじゃないかなというふうに思うんです。荒尾市も、私たちでも結構、府本、平井地区なんかになれば、耕作放棄地が結構多いですから、ある程度そういうのを利用したり、あとは小岱山にあるビジターセンター、あの奧にキャンプ場もありますし、それとキャンプの体験とか、やっぱり、今の機会に、いえば、山間部ですよね、山間部の活性化というのも一つのチャンスじゃないかなというふうに、ちょっと考えたというか、頭にひらめいたんですけど、そこら辺についてはどうでしょうか。
106:◯市長(浅田敏彦君) ◯市長(浅田敏彦君) 議員御指摘のとおりだというふうに思います。
荒尾市で、今、いろんな地域特性ありますけども、自然を気に入っていただく方、あるいは海の夕日のきれいさを気に入っていただく方、空き家がたくさんあって、しかも畑も一緒についてくるような、そういう空き家があれば、そういう農村部の地域のほうに定住したいという方もいらっしゃるでしょうし、あるいは定住しなくても週末だけそういったところも別荘的な感覚で遊びに来ていただくとか、いろんな素材の生かし方というのがありますし、そういうことを知っていただいて、来ていただく。それで、地域の方々と交流をどんどん深めていって、その輪がいろんな形で、先ほど学生の話もされましたけれども、まさしくそういう輪がどんどん広がっていくことが、地域の活性化にも、やはり、つながっていくのかなというふうに思っておりますので、議員の御指摘のとおり、そういうものをこれからはやはり、各地域の中で素材を生かして、そういう関係人口から輪を広げて、地域の活性化につなげていければなというふうに思っております。
107:◯木村誠一君 ◯木村誠一君 ありがとうございます。やはり、むこうの小岱山、平井、金山、府本を含めて、結構今まで課題にされていた部分なので、こういった機会を一つのきっかけとして、何らか方向性をつくっていただければいいかなと思います。
とはいっても、一定の人口維持というのは必要ですので、今までどおり、新・第5次総合計画の中でも述べられてますけれども、やはり、子育て支援とか含めて、しっかりとやっていただいて、まずは荒尾市からの人口の流出をなるべくとめるということですね。やっぱり、荒尾市内で産み、育てていただくというような方向性を続けていっていただきたいなと思います。
先ほども言いましたように、合計特殊出生率は全国平均よりも、荒尾市は上回っておりますし、創生会議の中で仕事づくりというふうにも言われているんですけども、荒尾市は仕事がないけども、ある程度そういったふうに出生率もふえているということは、やっぱり、仕事だけがメインじゃないんじゃないかなというふうにも思ったりするところです。
なかなか荒尾市というのは、昼間の人口と夜の人口とかなりギャップがあるように、半数以上の方が仕事で市外に出ていかれていると。それを考えると、荒尾市は別に仕事が、今、現状はある程度そこまでなくても、まだまだ住みやすいから皆さんここから通われているんだなというふうに私は理解していますので、今、子ども未来プロジェクトということで、子育て支援ということにかなり力を入れてやっておられますので、やっぱり、そういうのがあれば若い人というのは、結構そこにとどまって、ここから仕事に行こうかというふうなことにもなると思いますので、そこら辺は今までどおりの施策でしっかりとやっていっていただきたいなというふうに思います。
続きまして、スマートシティの関係ですけども、まず今、市長からも一応答弁いただきました。
スマートシティという概念としては、都市機能やサービスを効率化、生活の利便性、快適性を向上させ、人々が安心・安全に暮らせるまちということで、そういうふうな一応定義というふうに理解はさせてもらっていいんですかね。
そういった感じの定義で、人々の暮らしが豊かになりますよというふうに言われるんですけども、どうしてもスマートシティの計画ではスマートグリッドとか、スマートメーターとか、再生可能エネルギーといった技術の面に目が行きがちになるものですから、目的は市民の生活の質の向上であるということをしっかり押さえていかんといかんのかなと、こういうふうに思います。
実際に、技術だけの導入というふうになってしまうというのが、実際、スマートシティが一番進んでいるのは中国ですかね、そこの中国のスマートシティを進めている市場に世界中の企業が提案をしているんですけど、もの買え、もの買えという形で、そこの担当者の方、皆さん勘違いしていませんかみたいな感じで、かなり怒っているというふうな結果もやっぱり出ているらしいので、やはり、目的はしっかり市民の生活の質の向上ということで、押さえていただきたいと思うんですけども、荒尾市においては大丈夫ですよね。
108:◯市長(浅田敏彦君) ◯市長(浅田敏彦君) スマートシティ、言葉が片仮名ばっかりですけど、いろんな技術もあくまで、先ほど申し上げたような、より便利に、あるいは快適な暮らしができるようにするための、いわゆる道具、ツールでございますので、そこら辺の目的と手段の関係は、当然、私たち市職員側もしっかり押さえて、民間企業の皆さん、そして、大学の皆さんと将来の豊かな暮らしをどうやって実現していくかという視点で、一緒にパートナーとして考えていきたいなと思っています。
109:◯木村誠一君 ◯木村誠一君 ありがとうございます。何せやっぱり、スマートシティを進めていく上では、やはり、いろんな企業、団体の方がやっぱりかなりこう、大勢といいますか、この前、推進協議会の総会のときも、荒尾市以外に九つの団体ですかね、大学も含めてなんですけども、来られていました。
やっぱり、そこら辺が個々の利益を追及し始めると、収集がつかなくなると思うんですね。そこら辺では、やっぱり、荒尾市が行政としてしっかりそこはまとめながら進めていっていただきたいなと思います。
それと、あとはスマートシティを進めていって、市民生活の向上を進めるわけなんですけども、やっぱり、市民のニーズと言いますか、地域社会の状況ってかなりのスピードで変化していくと思うんですね、いろんな意味で。
ある時点でつくり上げたスマートシティの計画を実際に実現しようとしたときには、完成時には市民のニーズとかけ離れたというふうにならないように、むしろ市民のニーズが地域社会の変化、市民のニーズや地域社会の変化を先取りして、先々、先々を読んでいきながら進めていかないと、施策が後になってしまうということがなきにしもあらずと思うんですけども、そこら辺はいかがでしょうか。
110:◯市長(浅田敏彦君) ◯市長(浅田敏彦君) 御指摘の点、十分理解をしております。先日協議会をようやく発足して、キックオフということで、これからどういうふうに進めていこうかという協議を始める段階でございますので、当然、議員御指摘の市民ニーズ、あるいはいろんな業界と申しますか、幅広い市内の事業者の皆さんのかかわり方をどうしていくかとか、そういう地元でのかかわり方をどうしていくかというのが、重要な視点だろうというふうに思っておりますので、今後、そういう市民ニーズの捉え方をどういうふうにしていくか、それも含めて、協議会の中で検討していきたいというふうに思っております。
111:◯木村誠一君 ◯木村誠一君 ありがとうございます。そこら辺はしっかりと行政が中心となって、あくまでも目的は市民生活の向上ということにありますので、やはり、事業化が目的というか、事業が先に目的化してしまうと、やはり、そこは違うんじゃないかなというふうな部分がしますので、しっかりとお願いしたいと思います。
それで、このスマートシティの推進なんですけども、実はこれはSociety5.0を具体化したものだというふうに思ってよろしいんですよね。その一部といいますか、そういった流れの中というふうに。
Society5.0ということでは、今までの流れの中で、狩猟社会から、農耕社会、工業社会、情報社会に続く5番目の社会ということで、サイバー空間とフィジカル空間を高度に融合させることにより、地域、年齢、性別、言語等による格差なく、多様なニーズ、潜在的なニーズにきめ細かに対応した、モノやサービスを提供することで、経済的発展と社会的課題の解決を両立し、人々が快適で活力に満ちた質の高い生活を送ることのできる人間中心の社会、とても難しいんですけども、そういうことだというふうに思うんですけども、ただ、私が一番懸念するのは、このSociety5.0実現に向けてということで、2016年にそういうSocietyということで、具体化されて進められているんですけども、経団連からもSociety5.0について、提言というか、要望みたいなのが入っているんですよね。
それによると、アベノミクスの成果を通じた2,500億円規模の新規予算を確保するということで、本来、アベノミクスは大きい企業がもうかれば、皆さんももうかりますよということで、アベノミクスを進めたんですけれども、こういうところにお金を使ってもらったら私ちょっと困るなと思うんですけども、それと世界に先駆けてSociety5.0を実現し、これは今はどうなのか知らんですけど、2020年度において、計30兆円規模の付加価値を創出するということで、やっぱり、私のうがった見方かもしれないですけども、やっぱり、企業のにおいがするんですよね。やっぱり、事業、事業ということでの進め方といいますか、その流れの中では、裏にはそういったものも隠れているんじゃないかなというふうに思いますので、先ほどから市長のほうにもですね、生活の質の向上ということで、進めていただきたいというので、何度も聞き返していた部分はそこなんですね。
例えば今回、スマートシティを南新地でするにしても、大きい事業、企業っていうのは入るんですけども、例えば、地元の企業はそこに入る余地があるかなとか、そこら辺のやっぱり問題も出てくると思います。
南新地において、スマートシティを国の後押しにより事業は進むんですけども、ほかの地域はどうかということも考えたりもします。本市でも少子高齢化が進んでいる中で、人口が減少すると空き家も多く発生したり、上下水道、先ほども、以前も話がありましたけれども、やっぱり、上下水道やじんかい処理、インフラのコスト効率ということも考えられて、この狭い荒尾市の中でも、やっぱり、こっち側の部分と山間部というのは格差が、今は出てきているというふうに思います。
そこに対して、生活の質の向上ということで、こういったスマートシティとか入れられてくると思うんですけれども、先ほど言いましたように、過去民営化された郵便局やJRを見ても、民間、民間で事業がやっぱり事業、事業でということで、最優先されると、結局は負債3部門というのは、切り捨てられる部分があると思うんですね。
特にJRなんか、荒尾市は乗降人数が少ないということで、鹿児島線というのは乗降人数が少ないということで、便数まで減らされました。郵便局においては、府本とかでも、無集配特定局といいますけども、施設も民営化によって減らされてきました。
そういうことを考えると、先ほどから何回も市長にも念を押して聞いているんですけども、やっぱり、質の向上というのですね、あくまでも市民生活の向上のためなんだということを、やはり、行政としてはしっかり押さえていっていただきたいなというふうに思うところです。そこら辺は再度お願いできますか。
112:◯市長(浅田敏彦君) ◯市長(浅田敏彦君) どうしても、いろんな事業、事業化というものをにらんだときに、誰がやるのかという部分が出てまいりますので、行政で全てができるわけではないと思っておりますので、そういう意味では、どうしてもビジネスとしての採算性というのは問われてくる部分はあろうかと思います。
ただ、そのコストが、暮らしが便利になる分に対しての対価として適切なレベルかどうか、そういう観点からは、当然ながら、行政としてもそこら辺は十分同じテーブルの中で検討しながら、そういった事業化を目指していくことになると思いますので、無料で全部できるというのは非常に難しいと思いますが、先ほど申し上げたように、市民の生活をより快適に便利にしていくために、そのコストが、御負担いただく分が適切かどうかというのは、協議会の中でも行政としてきちっと確認をして、チェックをしていきたいなと思っております。
113:◯木村誠一君 ◯木村誠一君 ありがとうございます。いろいろなやっぱり費用対効果というのは、最終的には、一番最終的な課題になってくると思いますので、そういった全く無料でサービスというのも不可能なことですので、そこら辺はある程度、行政としての立ち位置というのはしっかりと押さえておいていただきたいなというふうに思います。
最後に、時間がなくなりましたけども、投票率の低下について、先ほど、答弁の中で、主権者教育ということをしっかりと今後は見据えて取り組んでいきたいというふうに答弁をいただきました。
私も全くそのとおりだと思います。政治への不信ということで、投票率というのは下がってきているんじゃないかなと。それじゃあ、なぜ政治への不信が出てきているのかといえば、ある程度政治というのが社会全体に対しての利益の提供といいますか、そういう部分というのがどうしても薄れてきている、捉え方がやっぱり、薄くなっているんじゃないかなと。イコール政治にかかわっていって、結局は自分の利益になるかどうかがやっぱり判断基準になってしまっているんじゃないかなと思うんですね。
だから、あくまで自分の利益として目に見えない場合には、私には関係ない、俺には関係ないっていうふうに、流れ的になっていっているというふうに思います。
そういう意味で、主権者教育というのはしっかりと、政治とはどういうものなんだ、政治というのは、社会全体に利益を共有するためのものですよということで、しっかりそこら辺を押さえて、やっぱり、周知徹底とか主権者教育を進めていただければ、個人的には利害関係というのはそこでなくなると思うんですね。社会全体として、利益が発生しているんだということで、そこを押さえていただければ、投票、俺は関係ないっていう言葉っていうのが多分出てこないんじゃないかなというふうにも思います。
あとは、先ほど小学校で自分の投票した果物が出てくるということで、やはり、自分が動いた結果何かが変わるというのは、そこら辺を含めて、しっかりと主権者教育の中に組み入れていっていただければなというふうに思っております。そこら辺は、今後、やり方とかっていうのは、また、具体的に考えられておられるんでしょうか。
114:◯選挙管理委員会事務局長(満永 一君) ◯選挙管理委員会事務局長(満永 一君) 主権者教育の充実について、高校生向けに今まで実施しておりましたけど、小・中学生まで拡大しまして、やっぱり、みずから考えて行動していく主権者になっていただくよう、若者の政治参加の意識の向上に積極的に取り組んでまいりたいと思っております。
115:◯木村誠一君 ◯木村誠一君 そこら辺で時間が少なくなりましたので、若干しかお話できなかったんですけども、そうした部分にしっかりですね、今後、取り組んでいただければなと思います。それは私たち議員本人も課題でありますし、地域でどれだけそういった話をしていけるかっていうのはですね、私たちの責任でもあると思っておりますので、私たちもそこら辺は頑張っていきますので、行政としてもそっちのほうでの立場として頑張っていただければなというふうに思います。
以上で終わります。
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116:◯議長(安田康則君) ◯議長(安田康則君) お諮りいたします。本日の会議は、この程度にとどめ延会したいと思います。これに御異議ございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
117:◯議長(安田康則君) ◯議長(安田康則君) 御異議なしと認めます。よって、本日の会議はこの程度にとどめ、延会することに決しました。
次の本会議は、明日9月19日午前10時から再開し、一般質問を続行いたします。
本日は、これにて延会いたします。
午後 3時11分 延会...